ギャラリー 十宜屋

ギャラリー十宜屋(じゅうぎや)について

 

ギャラリー十宜屋は隣接する宿「十宜屋」と同じ有限会社十宜屋の事業部門であります。 ギャラリー十宜屋は現代陶芸家の作品を展示販売することを目的にしております。現代の才能ある陶芸作家の優れた作品を国内外に発信するのを主な事業にしております。

1)陶芸展の企画・展示

2)貸しギャラリー(絵画、写真、陶芸、ガラス器、織物など)

3)宿「十宜屋」とのコラボレーション・イベントの開催

4)日本の陶芸家の英文紹介などの出版

5)日本美術や東洋美術の古美術作品の買取り・販売

6)茶道具の企画・販売 など

(歴史)

十宜屋の前身は「錦商会」(初代 牟田良七、二代目 牟田嘉吉)といい、明治時代から新門前通りで有田、唐津などの陶磁器を仕入れ販売をしておりました。また、錦商会は粟田焼の普及にも努め、特に錦光山の作品を多く扱い、海外にも輸出しておりました。そして米国サンフランシスコで行われた冬季万博に参加し、日本の陶磁器作品を提供いたしました。牟田良七は元・鍋島藩士で、佐賀の乱などを戦った人間でした。同郷の大隈重信の知己を得て、更に大隈候の出資を得て明治初期に知恩院の膝下、新門前の地に美術商を開店しました。また良七は九鬼隆一男爵の日本美術の海外流失を防ぐため、古都奈良などへ九鬼男爵に随行し、古美術の保存事業に協力を惜しみませんでした。その功を嘉され九鬼男爵から感謝されました。

「錦商会」の「錦」はこの錦光山に由来します。残念ながら、戦争のため錦商会は店をたたむことになりました。2013年5月に名前を「ギャラリー十宜屋」として「錦商会」の流れを引き継ぐことになりました。

ギャラリー十宜屋の場所は以前は谷口古美術店があった場所です。先代の谷口秀夫氏は手広く古美術を商われ、世界的にも知られた存在でした。秀夫さんは懐石料理『辻留』の先代、辻嘉一さんと京都の有済小学校で同窓であり、子供時代よく一緒に野球をされた人です。谷口さんの常連顧客には人間国宝の荒川豊蔵さん、音楽評論家の吉田秀和さんなどの著名人が多くおられました。 ギャラリー十宜屋は「錦商会」の流れを汲むと同時に、谷口秀夫氏の伝統をも継ぎたいと思っております。